近年、受変電設備内のガス絶縁開閉装置や、ガス遮断器のガス圧力低下による障害が増加しており、一般社団法人 電気協同研究会が発行する『電気協同研究』(2005年第61巻 第3号)でも、タンクフランジ面の発錆について注意するよう報告されています。また、油入り変圧器の漏油による不具合も多く報告されていますが、漏油の原因の一つとして、一般社団法人 日本電機工業会(JEMA)が発行する『長期使用受変電設備の信頼性の考察』(1999年)において、タンクなどの腐食が挙げられています。
このような状況下で、当社では、重大事故を未然に防止し、安全に使用していただくため、受変電設備の外装修繕サービスを提供しています。
受変電設備の品質を維持するためには、高い製品知識とともに塗装・補修作業のノウハウが必要です。これまで数多くの受変電設備の保守・改修に携わってきた当社は、豊富な製品知識、施工ノウハウと技術を有しています。外装修繕には、停電や大事故に直結する綿密な作業も多いため、ぜひ、機器の構造や特長を熟知した当社によるメーカー施工をご検討ください。
1 設備診断 |
2 施工計画立案 |
3 現地施工 |
4 検査 |
---|---|---|---|
設備の状態や、錆・腐食などの劣化が発生している部位の特定と、その進行状況を入念に調査します。 | 設備の調査・結果を基に、施工内容を検討し、お客さまに提案します。 | 当社の専門技術者が、ご了解いただいた計画に基づき施工します。 | 施工完了後、施工計画どおりに完成できているか、お引き渡し前の状態を確認します。 |
当社では、シームコート*といった漏油防止用塗膜剤を使用し、ガスケットなどの気密性シール材を交換することなく、変圧器などの油冷却配管、各種導油管、バルブ、フランジなどの漏油修繕を実施します。
変圧器、ガス絶縁開閉装置、配電盤ほか
ガス絶縁開閉装置フランジ接合部から雨水などの水分が浸入すると、内部で錆が進行し、ガス漏れが発生する可能性があります。また、内部に滞留した水分が氷結し、絶縁スペーサに過大な応力を加え、クラックが発生する不具合などが報告されています。これらの不具合を防ぐために、適切な手順でフランジ部をコーキングします。
配線ダクト内には制御配線が敷設されており、これらを切り離すと設備運用に多大な影響を及ぼすため、容易に修繕ができない場合があります。当社では、配線ダクトの構造や錆・腐食状況に応じて、制御配線を切り離すことなく修繕します。
交換が容易な部位は、部品交換を計画します。交換の際には、制御配線・配管関係に損傷を与えないように細心の注意を払います。
ガス絶縁開閉装置防雪屋根
腐食屋根フレームの取外し
フレーム溶接・修繕、再コーキング復旧
天候による施工品質やスケジュールへの影響を最小限に抑えるため、屋根付き足場を設置して施工することも可能です。
古くなったコンクリートでは、角部の欠け・剥離現象が発生しやすくなります。この場合には、破損した部位を除去したあと、必要に応じて配筋で補強して、モルタル補修を実施します。
経年基礎部の破損
鉄筋の補強
枠型の設置
コンクリート打設
基礎部の補修完成