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公正な事業慣行の礎は、倫理的な行動基準に基づいて企業が事業活動を行うことです。社会全体が倫理的に行動するためには、自社が倫理的に活動するよう努めることはもちろん、関係する取引先などにも同様に活動するよう働きかけることが必要です。
消費者課題とは、自らの企業・組織が提供する製品・サービスに責任を持ち、これらが消費者に危害を及ぼさないようにすること、製品・サービスの使用で環境被害が出ること、あいまいな宣伝で消費者が不利益とならないことも含みます。提供側と受け取る側の双方が、社会に悪影響を与えないようにすることが大切です。

調達方針の策定

2025年度は「事業成長への貢献と事業活動を支える堅牢な調達基盤構築」と「信頼される調達への変革によるエンゲージメント向上」の2つをスローガンに「安全と健康、コンプライアンス徹底・調達パートナーとの協創・サプライチェーンリスクマネジメント強化・サステナビリティ推進」などの方針を掲げビジネスパートナーの皆さまと公正な調達業務を実施しております。

サステナブル調達活動

持続可能なサプライチェーンの構築を目的として、EcoVadis(※)の活用、環境先進パートナー活動および人権デューデリジェンス(HRDD)対応を中心にサステナブル調達を推進しました。
まず、EcoVadisについては、重点取引先への受審支援および加入促進を実施し、サプライチェーン全体のサステナビリティ向上に取り組んだ結果、Ratings13社、Vitals111社の計124社が加入しました。
さらに、環境先進パートナー活動では、取引先へのカーボンニュートラル(CN)プラン策定支援や説明会を実施し、活動賛同パートナー19社(うちCNプラン取得13社)へと拡大しました。
加えて、調達本部内では「サステナブル調達推進タスク」を立ち上げ、調達部員への教育を実施するとともに、サステナビリティ調査票の展開や取引先リスク評価の仕組みづくりを進めました。
また、自社のEcoVadis評価においては、2024年度に続きブロンズメダル(全世界・全業種の企業のうち 上位35%以内)を獲得し、2026年度に向けてさらなるスコア向上をめざした改善計画を策定しています。
これらの活動を通じ、取引先との協働による環境・人権対応の強化を図るとともに、サステナブル調達基盤の整備を着実に推進してきました。

※
EcoVadis : EcoVadis社(フランス共和国)が提供する企業の環境・労働人権・倫理・持続可能な調達に関する取り組みを評価する国際的なサステナビリティ評価プラットフォーム

調達部門におけるBCP(事業継続計画)の策定

当社では、調達部門におけるBCP基本ガイドラインを策定し、これを基に入手困難な隘路(あいろ)部品や、災害などの緊急事態が発生したときに、企業が損害を最小限に抑え、事業の継続や早期復旧を図るための計画など対応策を講じています。

個人情報の管理と適切な取り扱い

ステークホルダーの皆さまに安心して個人情報の取り扱いを任せていただけるよう、第三者認証「プライバシーマーク」[付与機関:(⼀財)日本情報経済社会推進協会]を2008年10月に取得し、法令より管理レベルの高い個人情報の保護と取り扱いを行っています。
個人情報の取り扱い業務ごとにリスクの認識、分析を実施し、取り扱いに関するルールを定めて継続運用を行っていくため、個人情報取扱事業者として規則の改定、従業員の教育、個人情報管理状況の監査など、マネジメントシステムを運用しています。

マネーロンダリングおよび反社会的取引の防止

事業活動を行う、世界のあらゆる国・地域で常に誠実に行動し、施行されているすべてのマネーロンダリング防止法を継続的に遵守すること、反社会的勢力との⼀切の関係を遮断することを全社で徹底するため、「日立グループマネーロンダリングおよび反社会的取引防止規則」を制定、運用しています。
特に、マネーロンダリングやその他の違法な活動に従事している者とのつながりを防止するために、すべての顧客や取引先を慎重に評価したうえで取引を行っています。

輸出管理の徹底

当社は、「日立グループ企業倫理・行動規範」に従い、国際的な平和および安全の維持に貢献することを目的として「安全保障輸出管理規則」を制定し、外国為替および外国貿易法、米国輸出管理法など、国内外の輸出関連法規で規制する貨物および技術の取引に関わる必要な管理体制とその手続きを定めています。製品の輸出はもちろん、技術を提供する場合にも、この規則にのっとり輸出関連法令を遵守し、(株)日立製作所の指導を受けながら輸出管理を適切に実施しています。また、取締役社長を委員長とする輸出管理委員会を設置し、規則の遵守徹底を図っています。

品質コンプライアンス遵守に向けた取り組み

当社は、従業員の品質コンプライアンス意識の向上に取り組んでいます。2025年度には、従業員の品質コンプライアンスに関する意識調査および職場討論の結果を踏まえ、毎年11月の「品質月間」に実施する社内教育を大きく見直しました。
この社内教育では、現場で起こり得る事例を4コマ漫画風に編集し、受講者が自らの業務や職場に置き換えて考えられるよう工夫しています。
また、不正につながる各種要因や職場環境、心理的な圧力といった背景にも触れ、個人の意識だけでなく、相談しやすい職場づくりの重要性を伝えています。
今後も従業員の声を反映しながら、実効性のある教育へ継続的に改善していきます。