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Hitachi

予兆診断システム「HiPAMPS」

保全管理の効率化による設備の安定稼働と生産効率の向上を支援する

予兆診断システム「HiPAMPS」は、設備から収集したセンサデータを解析して、設備の「いつもと違う」を検知します。

高い稼働率が求められる機械・設備が想定外停止を起こすと、企業は多大なる損害を受けます。しかしながら、機械・設備の状態を監視するために収集したデータを有効活用できない場合や、コストの関係から自動状態監視を断念するなど、想定外停止を防げない設備は少なくありません。

「HiPAMPS」は、機械・設備から収集したセンサデータをデータマイニング技術によって有効活用し、機械・設備の状態変化をいち早くユーザーにお知らせします。

このシステムによって、設備の状態に応じて適切な保全を行う状態監視保全(CBM:Condition Based Maintenance)の実現を支援し、想定外停止の回避、保守コストの削減に貢献します。

お客さまの「設備がいつまで使えるのか?」や「故障の発生リスクを知りたい」などのニーズにお応えし、お客さま設備の稼働率の向上に加えて、保守計画や管理コストのさらなる低減に貢献します。

HiPAMPSの特長

◆多様な診断エンジン

目的や運用に合わせて診断エンジンを選択できます。

  • 高速で診断したい→ベクトル量子化法(VQC: Vector Quantization Clustering)[高速診断]
  • 精度の高い診断をしたい→局所部分空間法(LSC: Local Sub-space Classifier)[高精度診断]
  • 故障の原因を推定したい→フレキシブルナイーブベイズ推定(FNB: Flexible Naive Bayesian inference)

VQC(高速診断):機械学習を使って学習と異なる状態を検出

高速で診断したい

LSC(高精度診断):機械学習で蓄積されたデータを部分空間法によって再現し、学習と異なる状態を検出

精度の高い診断をしたい

FNB(フレキシブルナイーブベイズ推定):ベイズ推定法に基づき、過去の事例で同様な特長を持った故障原因を推定

故障の原因を推定したい

◆モデルレスの診断方式

モデルレスな診断アルゴリズムであるため、機器・システムの稼働状態が大きく変動する場合でも、遷移した状態ごとにモデル構築やシミュレーションする必要がありません。
いつもと違う状態を検出するための正常状態の稼働データがあれば、多種多様な設備の診断が可能です。

図:多種多様な設備への適用が可能

◆直感的にわかる画面

設備の状態変化を分かりやすく画面表示し、設備のさまざまな状態を「見える化」します。特定の作業者の経験やスキルへの依存(属人化)から脱却し、作業者が変わっても、誰でも設備の状態把握が可能になります。

診断状況の確認

診断状況の確認

生データ、学習データなどの「見える化」

生データ、学習データなどの「見える化」

関与したセンサの特定

関与したセンサの特定

予兆診断システム「HiPAMPS」の拡張機能

お客さま設備の安定稼働を実現(しきい値判定機能の併用)〈特許第4832609号〉

設備の稼働データをデータマイニング(学習機能型自動検知)技術を生かして解析します。また、当社のエンジニアが考案した入力条件に従って、レベルや変化率などを検出する、しきい値判定機能を併用できます。これによって、突発的な設備の状態変化を捉えることも可能となります。また、設備の状態の説明が容易なため、次のアクションを決めやすくなります。

保守情報のデータベース構築と活用〈特許第5081998号〉

学習データを選択する際に、当社がデータベース化した保守情報を活用することで、より精度の高い故障の予兆診断を実現します。

異常原因の推定で状態の改善策を提案〈特許第5753286号〉

過去の故障やメンテナンスの記録とそれに関連するセンサの情報を登録しておくことで、故障予兆を検出したときに過去に起きた類似の情報を表示します。これによって、故障原因の推定にかかる時間を短縮することが可能となります。

記載された特許・特許出願に関する表記は、2022年4月時点の状態を示すものです。
特許などの状態は、第三者から請求された特許無効審判、権利化手続きの状況によって、 記載時点の状態とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください