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安全・安心で健やかな職場づくりへ
~継続は力なり~

多様な人財の持てる力を最大限に発揮し、生き生きと働くことができる組織をめざして、当社では「安全と健康を守ることは全てに優先する」を基本理念に掲げています。従業員の心身の健康維持・増進や労働災害の未然防止、多発する自然災害、昨今では世界中を襲った新型コロナウイルスの感染拡大防止など、取り組むべき課題はたくさんあります。従業員を取り巻くさまざまなリスクから一人ひとりの安全・安心を守り、円滑で効率的な業務遂行に貢献する安全統括部の活動を紹介します。

心身両面から取り組む健康経営

安全統括部では、すべての従業員が安全かつ健康に働ける職場づくりを推進しています。その証しの一つとして「健康経営優良法人(大規模法人部門)」の認定を3年連続で受けることができました。これは経済産業省が進めるヘルスケア産業政策で、認定を通して企業価値の向上と、自らの職場に対する従業員の安心感の醸成に貢献するものです。
健康を考えるうえで、身体はもちろんのこと、現代では、心の健康が特に重要となってきています。そこで、当社ではカウンセラーと専属契約を結び、さまざまな施策を進める中で、担当いただいているカウンセラーが茶道の師範であったことから、「茶の湯」によるメンタルヘルスケアプログラムを実施することになりました。茶席での一連の作法は、今この瞬間に気持ちを向けるため自分を見つめ直す効果があり、欧米で多くの企業が取り入れているマインドフルネス*1にも通じるものがあります。職場でカウンセリングを受けることは、心理的にハードルが高いと感じがちですが、「茶の湯」によるメンタルヘルスケアプログラムは、体験のしやすさからそのハードルを下げたようで、参加者からも好評価です。
また、身体の面における健康では、個々人の取り組み意識を高める工夫をしています。例えば、コロナ禍でのリモートワークの導入や新型コロナウイルス感染拡大防止を目的とした外出自粛による運動不足解消のための動画コンテンツを作成し、「いつでも、どこでも(在宅でも)、何度でも」閲覧できるよう、社内のWebサイトに公開しました。これからも、従業員がもっと健康になれるように、各施策に取り組んでまいります。

*1
過去の経験や先入観といった雑念にとらわれることなく、身体の五感に意識を集中させ、「今、瞬間の気持ち」「今ある身体状況」といった現実をあるがままに知覚して受け入れる心を育む練習




メンタルヘルスケアプログラム「茶の湯」


運動不足解消のための動画コンテンツの一例

安全な職場への取り組み

当社には、社会インフラを維持するために働くエッセンシャルワーカー*2が多く勤務しています。人々が安心して日常生活を送るために欠かせない任務を担っていますので、現地や現場で安全に仕事を行うことが何よりも優先されます。安全統括部では、安全を啓発する資料や規則・基準の整備、安全パトロールなど、全体的な安全管理を推進するとともに、各本部の安全マイスター*3や安全管理組織と連携し、災害リスクの低減に取り組んでいます。

2020年度から始めた取り組みに、安全衛生文化改革があります。これは安全衛生の在り方を、現在の指示命令があれば行動をする「依存型」から、2022年度までにチームで積極的に行動する「相互啓発型」に移行しようという取り組みです。まずは、「依存型」の風土を従業員個々人が自発的に行動する風土に変え、最終的には個人にとどまらず「相互啓発型」の安全衛生の風土をつくることがねらいです。こうして安全意識の向上を図り、災害ゼロをめざしてまいります。

*2
人が社会生活をするうえで必要不可欠なライフラインを維持する仕事への従事者
*3
(1)安全衛生管理全般について幅広い知識と経験があり、従業員に適切な指示、指導、教育も行っている。
(2)各本部の安全衛生に関する事項全般に対し、本部長(または本部安全衛生委員会委員長)の指示を受けて、本部内安全衛生の諸施策、立案、展開について関係職制へ助言を行い、かつ自らも積極的に安全衛生諸活動の実行にあたる任務を持っている。


安全パトロールの様子

従業員全員で安全・安心に挑む

事業の継続と成長を支えているのは従業員です。従業員の健康に僅かでも不安があれば、個人のパフォーマンスが落ち、それが積み重なれば製品やサービスの品質にも影響します。また、安全面をおろそかにして災害が発生すれば、けがをした方が痛い思いをするだけでなく、ご家族や職場の仲間にも心配をかけます。そうしたことが起こらないように、従業員の安全行動意識の向上を図り、安心して働ける職場環境をつくりあげ、それを保つことが私たち安全統括部の使命です。
これからも従業員の皆さんの意見を大切にしながら、やりがいを持って力を発揮してもらえる職場環境に整えてまいります。安全・安心は、従業員全員で挑む終わりなき戦いだと考えています。


今回、話を伺った安全統括部のメンバー

今後の展望


人事総務本部 安全統括部
安全企画・衛生グループ
部長代理
冨田 勝之

新型コロナウイルス感染拡大により、社会・経済・政治などさまざまな分野に甚大な影響が出続けています。当社の事業活動も大きな制約を受けましたが、当社の社会的責任である「社会機能維持への貢献」に「従業員の安全・安心」を最優先にしながら取り組んできました。この取り組みで何よりも重要なことは、私たち一人ひとりが安全と健康を「自分ごと」として意識を高めていくことです。
安全については、自発的な安全行動で「全ての労働災害は防ぐことができる」という信念を持つこと、また、健康については、個々人が自分自身の健康に対する関心度を上げるということを愚直に意識・実践し、当社で働く全員で「相互啓発型」の安全衛生文化を築いてまいります。
全員が能力を十分に発揮できる「ゼロ災*4職場、健康職場」は必ず実現できると強く信じていますので、引き続き、従業員一丸となって安全衛生活動に取り組んでまいります。

*4
災害のない職場