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Hitachi

再生可能エネルギーソリューション事業の推進

2019年4月、経済産業省と環境省は、「地域循環共生圏の形成と分散型エネルギーシステムの構築に向けた連携チーム」の発足を発表しました。これは近年、世界中で高まる再生可能エネルギーの普及拡大、安定した電力供給のためのシステムの強じん化などへの要求を背景に発足されたチ-ムで、この要求に応えるために進展が期待されている、需給一体型の電力システム「分散型エネルギーシステム」の構築に取り組んでいくとされています。
当社はこれまで、再生可能エネルギーシステムの導入拡大と、エネルギーの地産地消の促進を推進してきました。特に、分散型電源である風力・太陽光・バイオガス発電システム、蓄電池システムなどを核としたソリューションの提供を得意としていますが、これは国が推進する分散型エネルギーシステムの構築にもつながるものです。多くの納入実績があるほか、ドイツ連邦共和国における蓄電池システムの実証事業なども成功させている本領域に、今後も積極的に注力していくことで、持続可能なゼロカーボン社会の実現に貢献していきます。

サービスソリューション事業の強化・拡大

私たちは現在、都市化や少子高齢化の進展、気候変動などに起因した社会や経済の急速な変化と、予測が難しいコロナ禍に直面しています。このような不透明な状況下、社会課題を解決する手段の一つであるイノベーション事業の創出が、重要性を増しています。特に、デジタル技術を用いた高度な社会インフラの構築、そしてこれを支える高付加価値サービスの提供へのニーズが高まってきていると実感しています。
当社は、エネルギー・社会インフラを支えるために、デジタル×OTサービスプラットフォームを提供するサービスソリューションの開発を強化・拡大しています。開発においては、お客さまの課題によりフィットしたソリューションへ進化できるよう、お客さまとの協創に力を注いでいます。この取り組みを組織として後押しすることを目的として、全社プロジェクト推進センタやエネルギーソリューション&サービス事業推進本部を設立しました。開発チームの取り組みの深化と成果の刈り取りの迅速化を通して、エネルギー供給や社会インフラの安定化の実現に貢献していきます。

プロダクトソリューション事業の強化

当社が製造している発電プラント機器や鉄鋼・新素材加工機器、工業用マグネトロン、超音波映像装置、二次電池製造設備などのプロダクトと、その周辺のソリューションは、持続可能な社会の実現を下支えしている、いわば基盤であると認識しています。この強化を目的に、2019年4月、プロダクトソリューション本部を新設し、事業の集約を図ってきました。2020年度も、プロダクトの信頼性と経済性を高める活動を強化・継続し、伸長するグローバル市場に向けてハイエンド製品*を拡販していきます。この活動を拡大するためには、プロダクトの設計・製造を支えるエンジニアの育成が最重要であると位置づけ、これを積極的に推進していきます。

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工業用マグネトロン、電子部品用セラミックス、超音波映像装置、二次電池製造設備など高性能な製品