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Hitachi

株式会社 日立パワーソリューションズ

サービスの概要

廃棄物最終処分場向けアンモニア性窒素分解処理装置は、廃棄物最終処分場から発生する浸出水*1中に含まれるアンモニア性窒素を電気分解によって処理する装置で、 気候などの外的環境に影響されることなく安定的、効率的な廃水処理を実現します。

廃棄物最終処分場での浸出水に含まれるアンモニア性窒素は、一般的には好気性(水中の酸素が豊富な状況)条件下で微生物分解によって亜硝酸や硝酸に酸化させ、 さらに無酸素条件下で脱窒菌*2によってガス化させて除去しています。 気温や降水量など外的環境に起因する浸出水の温度やアンモニア性窒素濃度の変化によって、分解に関与する微生物の活性が影響を受け、分解処理の効率が下がってしまいます。 また、分解に用いられる微生物の活性を維持するための管理が必要なことや、分解速度が緩やかであるという課題もありました。

本製品は、電極が搭載された電解処理槽に浸出水を循環させ、電極によって分解し発生させた次亜塩素酸などの活性酸素をアンモニア性窒素に作用させ、 浸出水中に含まれるアンモニア性窒素を無害化した窒素ガスとして排出します。 電気分解であるため、気温、降水量の変化に影響されることなく安定した処理が可能です。

*1
浸出水:廃棄物に接触することにより、廃棄物中の有害成分が溶出して汚染された雨水
*2
脱窒菌:硝酸や亜硝酸を還元して窒素ガスにする細菌

特長

安定した電気分解処理

電極が搭載された電解処理槽に浸出水を循環させ、電気分解によって発生させた次亜塩素酸などの活性酸素を作用させることで、 浸出水中に含まれるアンモニア性窒素を無害化した窒素ガスとして排出します。 これによって、アンモニア性窒素を放流基準値以下の濃度まで下げることができます。 また、電気分解であるため、気温、降水量の変化に影響されることなく安定した処理が可能で、高濃度のアンモニア性窒素処理に対しても有効です。

高い運転効率と大容量対応

従来は微生物の活性を維持するため連続運転が基本でしたが、本装置は運転や停止を必要に応じて行なうことができ、浸出水の発生量に合わせた運用が可能です。 また、電解処理槽1基当たり50m3/日で連続処理することができ、浸出水量に応じて電解処理槽を複数台設置することが可能です。

設置環境に配慮した装置設計

電気分解であるため滞留槽*3が不要で、処理施設の小型化が可能です。また、従来の微生物による処理に比べて、処理後の汚泥等の廃棄物も発生しません。

*3
滞留槽:浸出水中の不純物を処理する際、十分な分解効果を得るために一定時間滞留させる槽

アンモニア性窒素分解処理フロー

廃棄物最終処分場における浸出水処理工程の一例(微生物処理の場合)と当社装置の適用範囲を以下フローシートに示します。

微生物処理の場合

アンモニア性窒素分解処理フロー(微生物処理の場合)

アンモニア性窒素分解処理装置

アンモニア性窒素分解処理フロー(アンモニア性窒素分解処理装置)

アンモニア性窒素分解処理外観

アンモニア性窒素分解処理外観
アンモニア性窒素分解処理外観

導入をご検討の方へ

当社では、アンモニア性窒素分解処理装置のテストルームを開設しています。
お客様からお預かりした浸出水などの廃水でのサンプルテストを行い「どの程度処理できるのか。」 「装置の導入を検討するため一度デモを見てみたい。」などのご質問に速やかにお応えします。どうぞお気軽にご利用ください。

よくあるご質問(FAQ)

Q1.どのようなことができる装置ですか。

廃棄物最終処分場で発生する浸出水(回収水)に含まれる、アンモニア性窒素を分解処理する装置です。

Q2.なぜ、アンモニア性窒素を分解する必要があるのですか。

浸出水を河川や海域に放流する際、環境測定値が設定されています。全窒素(亜硝酸窒素、硝酸窒素、アンモニア性窒素、有機体窒素)の環境省 規制値は120ppm(日間平均60ppm)以下です。 規制値を超えている場合は、分解処理をし 環境規制値まで下げなければ、放流することができません。浸出水中の全窒素には、高い割合のアンモニア性窒素が含まれています。
また、規制値は自治体の条例や地域住民との協定で基準を設けている場合、お客様が自主管理基準を設けている場合があります。

Q3.どのくらいの処理速度、分解性能ですか。

電解処理槽1基当たりの分解処理速度は、50m3/日ですが、電解処理槽を複数台設置することにより、大容量(100m3/日以上)の処理も可能です。
浸出水中のアンモニア性窒素濃度が150ppmである場合、分解処理後アンモニア性窒素濃度を1ppm程度まで低減することが可能です。

Q4.主にどのような環境下で使用する装置ですか。

本装置は、気温等の外的環境に影響を受けず、安定した分解処理性能を有しております。特に、寒冷地での効果が期待できます。

Q5.装置の特徴は何ですか。

連続運転はもとより、運転停止も自在で、浸出水の発生量に合わせた運用が可能です。
また、電気分解であるため環境因子である、水温の変化等に影響を受けず、安定したアンモニア性窒素の分解処理性能が得られます。
微生物分解で必要であった大容量の滞留槽が必要ないため、処理施設の小型化が図れます。

Q6.どのような原理の装置ですか。

電解処理槽に格納された電極によって、分解し発生させた次亜塩素酸等の活性酸素をアンモニア性窒素に作用させ、浸出水中に含まれるアンモニア性窒素を無害化した窒素ガスとして排出します。
浸出水に含まれる成分だけで次亜塩素酸等の活性酸素の発生が足りない場合には、オプションの薬液注入設備による薬液注入が必要になります。

Q7.納期はどのくらいかかりますか。

標準機で受注後7ヵ月です。

Q8.導入のメリットはどのようなことがありますか。

安定した運転性能による人件費の低減や設備の小型化によるコストの削減が図れます。

Q9.オプションはありますか。

電極の洗浄設備、薬液注入設備を用意しております。

Q10.設置環境条件はありますか。

本装置は、屋内設備仕様となっております。

Q11.サンプル試験はできますか。可能な場合、費用は掛かりますか。

お客様に浸出水を提供していただき、有償でサンプル試験を行うことが可能です。
また、小型試験機をお客様の現地に持込み、有償で実証試験を行うことも可能です。

Q12.レンタルは可能ですか。

本装置のレンタルはいたしておりません。

Q13.設備仕様に対応したカスタマイズは可能ですか。

お客様の設備・ご要望等を確認させていただき、それに対応する仕様をご提案させていただきます。

Q14.メンテナンス対応、アフターサービス対応はどのようになっていますか。

メンテナンス、アフターサービスは、当社の担当部署が行います。

Q15.浸出水とはなんですか。

浸出水とは、雨水が廃棄物処分場の埋立層で廃棄物と接触することによって、廃棄物中の有害成分が溶出して汚染された水のことです。

Q16.滞留槽とはなんですか。

浸出水中のアンモニア性窒素を分解処理する際に、分解速度が穏やかな処理手法の場合、十分な分解効率を得るために、一定時間(数時間〜数日)浸出水を溜めておく槽のことです。